「プライヤーって何に使うの?」「ペンチと何が違うの?」 そんな疑問を持っているDIY初心者さんに向けて、この記事ではプライヤーの基本知識から、種類、選び方、使い方のコツまでやさしく解説します。

CP-200 全長205mm
■ プライヤーってどんな工具?
プライヤーは、物をつかむ・回す・曲げる・はさむなど、さまざまな作業に使える多機能な工具です。 DIYやバイク・自転車整備、家具の組み立てなど、幅広いシーンで活躍します。
「ペンチと似てるけど何が違うの?」と思うかもしれませんが、 ペンチが“切る・つかむ”がメインなのに対し、プライヤーは“つかむ・回す・固定する”用途に特化しています。
■ プライヤーの主な種類(+初心者向け用途ガイド)
種類 | 特徴 | 主な用途 |
---|---|---|
コンビネーションプライヤー | 万能型。つかむ・曲げる・回すなど多用途 | 家庭用DIY全般 |
ロングノーズプライヤー(ラジオペンチ) | 先が細く、狭い場所での作業に最適 | 電気配線、細かい作業 |
ベントノーズプライヤー | 先端が曲がっていて、斜め方向からつかめる | 狭い角度・入り組んだ場所の作業に便利 |
ウォーターポンププライヤー | 大きさ調整可能。大きなナットやパイプの回しに便利 | 水道・配管作業など |
ロッキングプライヤー(バイスプライヤー) | 一度つかむと手を離しても固定される | 固定作業やガッチリつかみたい時 |
ペンチ・プライヤー・ニッパーの違いとは?見た目はそっくりでも機能は全然ちがう!
プライヤーは、「つかむ」「はさむ」「回す」ための工具で、ペンチやニッパーとは見た目が似ていますが、構造や機能に明確な違いがあります。
英語だと全部「プライヤー」?日本と海外で異なる分類
実は英語では、ペンチやニッパーもひっくるめて pliers(プライヤー) と呼ぶことが多く、
さらにニッパーは diagonal cutting pliers(ダイアゴナル・カッティング・プライヤー) などとも呼ばれています。
ところが日本では、
- ペンチ
- プライヤー
- ニッパー
はそれぞれ独立した工具として扱われています。むしろ、日本では**「プライヤーはペンチの一種」**と説明されることすらあるほどです。
つまり、英語圏と日本での認識は逆なんですね。
工具名 | 主な用途 | 特徴 |
プライヤー | つかむ/回す/固定する | 支点が動かせるタイプが多く、幅広いサイズに対応できる |
ペンチ | つかむ/切断 | 固定支点で力を集中させる構造。切断用刃付きが多い |
ニッパー | 切断専用 | 電線・金属線の切断に特化した構造。つかみ作業には不向き |
🔧 支点が動く=つかめる幅が広い!
ペンチやニッパーは、あらかじめ決まった開き幅の中で使う工具です。 対象物のサイズに合わせて選ぶ必要があり、大きすぎる部材はそもそもつかめないことがあります。
それに対してプライヤーは、支点の位置を変えることで、開き幅を調整できるのが大きな強み。 たとえば配管の太いパイプや、自転車の厚めの金具など、ペンチでは無理でもプライヤーならしっかり対応できるという利点があります。

偏芯強力ペンチ (MHKP225)
ペンチ:つかむ+切るができる、万能な定番工具
ペンチはDIY初心者にもなじみ深い工具で、
- 先端で「物をつかむ」
- 根元の刃で「針金やケーブルを切る」
という2つの機能を持っています。
特に電気工事でよく使われる「電工ペンチ」は、
ギザギザのアゴで物をがっちりつかむことができ、
針金もパチンとカットできます。
ただし、ペンチの先端はあまり大きく開かないため、太いパイプや広い物はつかみにくいという弱点もあります。
ペンチの種類と規格
JIS(日本産業規格)では、ペンチは以下の2種類に分けられています。

CT-200G レッド 全長224mm
分類 | 特長 | 記号 |
---|---|---|
普通級 | 標準的な強度 | N |
強力級 | より切断能力が高い | H(強力ペンチ、パワーペンチなど) |
サイズ展開も豊富で、一般的には125mm、150mm、175mm、200mm、225mm、250mmなどが流通しています。商品名に入っている数字は、基本的にペンチの長さ(全長)を示しています。
■ なぜプライヤーの支点は“動く”ようになっているの?
一部のプライヤー(特にウォーターポンププライヤーなど)は、支点(刃の根元あたり)がスライドして動く構造になっています。

これは「つかめる幅を調整するため」の工夫で、
- 細いワイヤーから大きなナットまで対応可能
- 対象物に合わせて開きを変えられる
- 道具をたくさん持ち歩かなくて済む
というメリットがあります。
特にウォーターポンププライヤーでは、ギザギザの穴を利用して支点の位置を変えることで、 大きなパイプも薄い板もこの1本で対応できるようになっています。
これは「てこの原理」を効率よく活かした、非常に合理的な構造です。
■ プライヤーの基本的な使い方
- しっかり持ちやすい位置で握る
- 対象物を挟んで、軽く力を加える
- つかんだまま回す・引っ張るなど作業する
👉 無理な力を入れすぎると工具も対象物も傷つくので、ほどよい力加減を意識しましょう!
■ プライヤーの基本的な役割と機能一覧
機能 | 説明 |
つかむ・はさむ | ナットや小物部品、針金などをしっかり固定する |
回す | ナットやパイプを手で締めたり緩めたりする |
曲げる | 針金や金属板などを手で調整するときに使用 |
引っ張る | 固いピンや釘、部品を引き出すときに便利 |
支える(保持) | 他の工具で作業するときのサポートに使えることも |
切断(※一部モデルのみ) | 細い金属線やコードを切るカッター部付きモデルも存在 |
■ やってはいけない!間違った使い方リスト
NG行動 | なぜダメ? |
ハンマー代わりに叩く | 工具が破損したり、ケガの原因になります |
電気作業に絶縁なしのプライヤーを使用 | 感電の危険あり!必ず絶縁対応品を使いましょう |
規格外の太いボルトを無理につかむ | プライヤーが破損したり、対象物を傷つける可能性あり |
カッター部で太い針金やネジを切ろうとする | 刃こぼれやケガにつながる危険あり |
使った後に汚れたまま放置 | サビや動きの悪化の原因に。使用後は軽く拭く習慣を! |
■ まとめ:プライヤーはDIYの万能サポーター!
初心者でも使いやすく、さまざまな場面で役立つプライヤー。 まずは1本、使いやすいサイズのコンビネーションプライヤーから揃えてみましょう。
慣れてきたら、作業内容に応じてベントノーズやウォーターポンプタイプなども追加していくと、より幅広いDIY作業に対応できます。
正しく選んで、正しく使えば、プライヤーはあなたのDIYライフの頼れる相棒になるはずです!
おススメプライヤー

溝付き クイックリリース
約30cm 1個 ブラック

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ウォーターポンププライヤー
250mm BWP-250

グリップ付 200mm