ドリルビットの種類と選び方|木材・金属・樹脂で失敗しない使い分けを初心者向けに解説

ドリルビットの種類と選び方|木材・金属・樹脂で失敗しない使い分けを初心者向けに解説 DIY基礎知識

DIYを始めたばかりの頃、工具売り場でドリルビットを見て、正直かなり迷いました。

細いもの、太いもの、金色のもの、黒いもの、木工用、鉄工用、コンクリート用、ステップドリル、ホールソー……。

「え、穴を開けるだけなのに、こんなに種類あるの?」

そんな感じでした。

しかも厄介なのは、ドリルビットって、見た目だけだと違いが分かりにくいんですよね。とりあえず家にあるビットを使えば何とかなるだろう、と思って作業を始めると、穴がズレたり、バリが出たり、素材が割れたり、最悪の場合はビットが折れたりします。

実際、私も鉄板に穴を開けようとして、細いドリルビットを何本かダメにしました。最初にポンチを打って、小さい穴から広げていけばいい。頭では分かっていたつもりでも、押し方や固定の仕方が悪いと、あっさり折れるんですよね。

「あ、これ、穴あけって思ってたより奥が深いぞ」

そこでようやく気づきました。

ドリルビットは、ただサイズだけで選ぶものではありません。木材に開けるのか、鉄板に開けるのか、アルミなのか、樹脂なのか、コンクリートなのか。素材によって選ぶビットも、回転数も、押し加減も変わってきます。

この記事では、DIY初心者向けに、ドリルビットの基本的な種類、素材別の選び方、失敗しやすいポイントをできるだけわかりやすく整理していきます。

「とりあえず穴が開けばいい」から一歩進んで、「この素材ならこのビットを使おう」と考えられるようになると、DIYの失敗はかなり減るはずです。

まずは、ドリルビットとは何なのか、基本から見ていきましょう。

  1. ドリルビットとは?ドリル本体に付ける「穴あけ用の刃」
    1. ドリル本体だけでは穴は開かない
    2. 同じ「穴あけ」でも素材によって難しさが変わる
  2. 初心者がまず知っておきたいドリルビット選びの基本
    1. サイズだけで選ぶと失敗しやすい
    2. 軸の形も意外と大事
    3. 回転数と押し加減で仕上がりが変わる
  3. 素材別|ドリルビットの選び方
    1. 素材別のビット選び早見表
    2. 木材に穴を開けるなら木工用ビットが安心
    3. 鉄板やアルミには金属用HSSビットを使う
    4. 薄い鉄板や樹脂にはステップドリルも便利
    5. 樹脂やプラスチックは割れと熱に注意する
    6. コンクリートには専用ビットと対応したドリルが必要
  4. ドリルビットの主な種類と使いどころ
    1. ツイストドリルは一番よく見る基本のビット
    2. 木工用ドリルはズレにくく、きれいに開けやすい
    3. 下穴錐はビス打ち前の地味な名脇役
    4. ステップドリルは薄板の穴あけや穴広げに便利
    5. ホールソーは大きな穴を開けたいときに使う
    6. コンクリート用ビットは普通のビットとは別物
  5. 初心者がやりがちな失敗
    1. インパクトドライバーで何でも穴あけしようとする
    2. いきなり太いビットで穴を開けようとする
    3. ポンチを打たずに金属に穴を開ける
    4. 素材を固定せずに手で押さえて作業する
    5. 押しすぎてビットを折る・焼く
  6. 実体験|鉄板に穴を開けようとしてドリルを折った話
    1. 最初は「ポンチして下穴を開ければ大丈夫」と思っていた
    2. 固定が甘いと、穴あけは急に難しくなる
    3. インパクトより電動ドリルの方が穴あけしやすかった
    4. 小さい穴から少しずつ広げると失敗しにくい
    5. 穴あけはドリルビットだけでなく、段取りで決まる
  7. 最初に揃えるならどんなドリルビットがいい?
    1. まずはHSSの鉄工用ビットセットがあると便利
    2. 木材DIYが多いなら木工用ビットも持っておきたい
    3. 鉄板や樹脂を扱うならステップドリルも候補
    4. コンクリート作業をするならビットだけでなく工具本体も確認する
    5. 最初から高級品でそろえなくてもいい
  8. まとめ:ドリルビットは「素材別」に選ぶと失敗しにくい
  9. おススメビット

ドリルビットとは?ドリル本体に付ける「穴あけ用の刃」

ドリル本体だけでは穴は開かない

ドリルビットとは、電動ドリルやインパクトドライバーの先端に取り付ける、穴を開けるための刃のことです。

電動ドリル本体は、あくまで回転するための道具です。実際に木材や金属に食い込んで穴を開けていくのは、先端に付けたドリルビットなんですね。

たとえるなら、ドリル本体が鉛筆の軸で、ドリルビットが鉛筆の芯みたいなものです。どれだけ立派な本体を持っていても、先端のビットが素材に合っていなければ、きれいな穴は開きません。

DIY初心者の頃は、つい電動工具本体ばかりに目が行きがちです。

「インパクトドライバーがあれば何でもできるでしょ」
「電動ドリルを買ったから穴あけは大丈夫でしょ」

そんなふうに思いやすいんですが、実際に作業してみると、かなり重要なのは先端のビットだったりします。

木材には木材に向いたビットがありますし、鉄板には鉄板に向いたビットがあります。コンクリートに穴を開けるなら、また別のビットが必要です。

つまり、ドリルビットはただの消耗品ではなく、作業の仕上がりをかなり左右する大事なパーツなんです。

同じ「穴あけ」でも素材によって難しさが変わる

穴を開ける作業と聞くと、なんとなく単純に思えますよね。

印を付ける。
ドリルを当てる。
スイッチを入れる。
穴が開く。

言葉にするとこれだけです。

でも実際には、素材によってかなり感覚が変わります。

木材なら比較的スッと入っていくことが多いですが、木目の方向や端に近い場所によっては割れることがあります。柔らかい木だと、穴の周りがささくれて汚くなることもあります。

金属の場合はもっとシビアです。ビットが滑って位置がズレたり、摩擦熱で先端が焼けたり、細いビットがポキッと折れたりします。木材のように「まあ押せば入るでしょ」という感覚でやると、だいたい痛い目を見ます。私も見ました。しかも何度も。

樹脂やプラスチックは、力を入れすぎると割れたり、回転が速すぎると熱で溶けたりします。穴を開けているつもりが、なんだか周りがグニャッとしてきて、「あれ、これは加工なのか破壊なのか」となることもあります。

コンクリートやレンガになると、普通のドリルビットではそもそも歯が立たないこともあります。専用のビットと、場合によっては振動ドリルやハンマードリルが必要になります。

同じ穴あけでも、相手が木なのか、鉄なのか、樹脂なのか、コンクリートなのかで、使う道具も作業のコツも変わってくるわけです。

ここを知らずに「家にあるビットで何とかなるだろう」と始めると、穴がズレる、ビットが折れる、素材を傷める、作業が進まない、というDIYあるあるに突入します。

穴あけは地味な作業ですが、意外と奥が深いです。

そして、その奥深さの入り口にあるのが、ドリルビット選びなんです。

初心者がまず知っておきたいドリルビット選びの基本

サイズだけで選ぶと失敗しやすい

ドリルビットを選ぶとき、初心者がまず見てしまうのは「太さ」だと思います。

3mm、4mm、5mm、6mm……。

たしかに、開けたい穴の大きさに合ったサイズを選ぶことは大事です。ネジの下穴を開けるのか、ボルトを通す穴を開けるのか、配線を通す穴を開けるのかによって、必要な穴の大きさは変わります。

ただ、ドリルビットはサイズだけで選ぶと失敗しやすいです。

たとえば、同じ6mmの穴でも、木材に開ける6mmと、鉄板に開ける6mmでは、使うビットも作業の感覚も違います。木材なら比較的スッと入ることが多いですが、鉄板でいきなり6mmを使うと、ビットが滑ったり、食い込みが悪かったり、最悪の場合は折れることもあります。

ここが、穴あけのややこしいところです。

「6mmの穴を開けたいから、6mmのビットを使えばいい」

もちろん最終的にはそうなんですが、素材によっては、いきなり目的のサイズで開けない方がいい場合があります。特に金属の場合は、最初に細いビットで下穴を開けて、少しずつ広げていく方が安全です。

私も鉄板に穴を開けたとき、最初から少し無理をしてしまって、細いビットを何本かダメにしました。頭では「下穴が大事」と分かっていたつもりでも、固定が甘かったり、押し方が悪かったりすると、あっさり折れます。

穴のサイズを見ることは大切です。

でもそれ以上に、何に穴を開けるのかを先に考えることが大事です。

木なのか、鉄なのか、アルミなのか、樹脂なのか。そこを決めてから、ビットの種類や太さを選んだ方が、失敗はかなり減ると思います。

軸の形も意外と大事

ドリルビットを選ぶときは、先端の刃だけでなく、工具に差し込む側の「軸」も見ておきたいところです。

よくあるのは、丸軸と六角軸です。

丸軸は、電動ドリルやドリルドライバーのチャックで締め込んで使うタイプです。しっかり締めれば安定しやすく、穴あけ作業には向いています。ただし、締め込みが甘いと空回りすることがあります。

六角軸は、インパクトドライバーなどにワンタッチで差し込めるタイプです。抜き差しがラクで、DIYではかなり使いやすいです。ビット交換も早いので、「ちょっと穴を開けたい」という時には便利ですね。

ただし、六角軸だからといって、何でもインパクトドライバーで穴あけしていいわけではありません。

インパクトドライバーは本来、ネジ締めが得意な工具です。負荷がかかると打撃が入る構造なので、金属への穴あけではビットが暴れたり、穴が汚くなったりすることがあります。もちろん使えないわけではありませんが、きれいに穴を開けたいなら、回転が安定している電動ドリルやドリルドライバーの方が向いている場面も多いです。

ここは、DIY初心者がけっこう迷うところだと思います。

「六角軸ならインパクトに付くから大丈夫」

と思ってしまいがちなんですが、付くことと向いていることは別です。バイク整備でもDIYでも、ここを勘違いすると、穴がズレたり、刃先を傷めたりすることがあります。

ドリルビットは、素材に合っているかだけでなく、使う工具に合っているかも見ておく必要があります。

回転数と押し加減で仕上がりが変わる

ドリルビット選びと同じくらい大事なのが、回転数と押し加減です。

どんなに良いビットを使っても、回転が速すぎたり、力を入れすぎたりすると、きれいな穴にはなりにくいです。

木材の場合は、比較的回転を上げても穴は開きます。ただし、出口側が割れたり、穴の周りがささくれたりすることがあります。きれいに仕上げたいなら、当て板をしたり、最後だけゆっくり抜くようにした方がいいです。

金属の場合は、むやみに高速回転させると摩擦熱が出やすくなります。ビットの先端が焼けると切れ味が落ちますし、最悪の場合は折れます。金属に穴を開けるときは、低めの回転で、必要に応じて潤滑油を使いながら、少しずつ進める方が安心です。

樹脂やプラスチックも油断できません。回転が速すぎると熱で溶けたり、力を入れすぎると割れたりします。見た目は柔らかそうでも、雑にやると仕上がりが一気に汚くなります。

押し加減も大事です。

「早く穴を開けたい」と思うと、ついグッと押し込みたくなります。でも、ドリルビットは力任せに押すものではなく、刃が削って進むのを手で支えるような感覚の方がうまくいきます。

特に細いビットは、横方向の力に弱いです。少し斜めに押しただけでも、ポキッと折れることがあります。あの折れた瞬間の「あっ……」という感じ、なかなか切ないです。安いビットでも悲しいし、ちょっと良いビットだとさらに悲しいです。

だから、ドリルビット選びでは、

素材に合ったビットを選ぶこと
使う工具に合った軸を選ぶこと
回転数と押し加減を意識すること

この3つをまず押さえておくと、初心者でもかなり失敗しにくくなります。

穴あけは、勢いだけでやると意外と失敗します。

でも、最初に少しだけ考えてから作業すると、仕上がりがかなり変わります。

素材別|ドリルビットの選び方

素材別のビット選び早見表

穴を開ける素材向いているドリルビット作業のポイント注意点
木材木工用ビット、下穴錐ビスを打つ前に下穴を開けると割れにくい端に近い場所は割れやすい
鉄板・アルミHSS鉄工用ビット、ステップドリルポンチを打ち、細い下穴から少しずつ広げる高回転・押しすぎはビット折れや焼けの原因になる
樹脂・プラスチック鉄工用ビット、ステップドリル低めの回転でゆっくり穴を開ける熱で溶けたり、力を入れすぎると割れたりする
コンクリート・レンガコンクリート用ビット振動ドリルやハンマードリルと組み合わせる普通の電動ドリルでは歯が立たないことがある

木材に穴を開けるなら木工用ビットが安心

DIYで一番よく穴を開ける素材といえば、やっぱり木材だと思います。

棚を作る、作業台を作る、壁に板を取り付ける、端材で何かを作る。木材にビスを打つ前の下穴や、ボルトを通す穴など、木に穴を開ける場面はかなり多いです。

木材の場合、金属に比べると穴は開きやすいです。だからこそ、初心者のうちは「木なら何でもいけるだろう」と思いがちなんですが、ここにも落とし穴があります。

木材用のドリルビットには、先端に小さな突起が付いているものがあります。これはセンターポイントと呼ばれるもので、穴を開けたい位置に先端が食いつきやすく、ズレにくいのが特徴です。

普通の鉄工用ビットでも木に穴は開きます。ただ、位置がズレやすかったり、穴の入口が少し荒れたりすることがあります。特に見える場所に穴を開ける場合や、きれいに仕上げたい場合は、木工用ビットを使った方が安心です。

また、木材は端に近い場所に穴を開けると割れやすくなります。ビスをそのまま打ち込むと、木がパキッと割れることもあります。あれ、地味にショックなんですよね。せっかく切って、測って、合わせた木材が、最後のビス打ちで割れる。もうその瞬間、心の中で作業場の照明が一段暗くなります。

木材にビスを打つ前は、細めのビットで下穴を開けておくと失敗しにくいです。特に硬い木材や、端に近い場所、太めのビスを使う場合は、下穴を開けてから作業した方が安心です。

木材だから簡単、ではなく、木材だからこそ割れやささくれに気をつける。

これだけでも仕上がりはかなり変わります。

鉄板やアルミには金属用HSSビットを使う

金属に穴を開ける場合は、木材とはかなり感覚が変わります。

鉄板、アルミ板、ステー、金具、バイクパーツなどに穴を開けるなら、基本は金属用のHSSビットを使います。HSSは高速度鋼のことで、DIY用のドリルビットセットでもよく見かけるタイプです。

金属用ビットを使うときに大事なのは、いきなり力任せに押し込まないことです。

金属は木材のように刃がスッと入っていきません。最初の食いつきが悪いと、ビットがツルッと滑ります。そして滑った先に、予定していなかった傷が入ります。これがまた、目立つところだとテンションが下がるんですよね。

金属に穴を開けるときは、まず穴を開けたい位置にポンチを打って、小さなくぼみを作っておくとズレにくくなります。そのくぼみに細いビットを当てて、最初は小さな下穴を開けます。

たとえば最終的に6mmの穴を開けたいなら、いきなり6mmでいくより、2mmや3mmあたりで下穴を開けてから、少しずつ広げていく方が安心です。

私も鉄板に穴を開けたとき、3mmくらいのビットを何本か折りました。今思えば、固定が甘かったり、押し方が斜めになっていたり、焦っていたり、いろいろ原因はあったと思います。

金属の穴あけは、ビットだけでなく、固定もかなり大事です。手で押さえて何とかしようとすると、素材が動いた瞬間にビットへ変な力がかかります。そうなると折れやすいですし、穴もズレます。

万力やクランプでしっかり固定してから作業すると、一気にやりやすくなります。これは本当に実感しました。固定していない作業は、穴あけというより、素材との取っ組み合いです。勝てそうで勝てません。

金属に穴を開けるときは、金属用ビット、ポンチ、下穴、低めの回転、固定。

このあたりを意識すると、失敗はかなり減ります。

金属に穴を開ける作業があるなら、まずはHSSの鉄工用ドリルビットセットをひとつ持っておくと安心です。細い下穴から少しずつ広げられるように、複数サイズが入ったセットを選ぶと使いやすいです。

薄い鉄板や樹脂にはステップドリルも便利

薄い鉄板や樹脂板に穴を開けるなら、ステップドリルも便利です。

ステップドリルは、たけのこのような段付きの形をしたビットです。段ごとに穴のサイズが変わるので、ひとつのビットで複数サイズの穴を開けたり、少しずつ穴を広げたりできます。

特に薄い鉄板やアルミ板、樹脂板などには使いやすいです。

普通のドリルビットでいきなり大きな穴を開けようとすると、ビットが引っかかったり、素材が暴れたり、穴の周りが荒れたりすることがあります。ステップドリルなら段階的に広げていけるので、薄板には相性がいい場面があります。

ただし、万能ではありません。

厚い金属に深い穴を開ける用途には向きませんし、段付きなので、板厚によっては目的のサイズまできれいに使えないこともあります。また、押し込みすぎると予定より大きな穴になってしまうこともあります。

「あ、もう一段いっちゃった」

これをやると、穴は戻りません。人生も穴も、広げすぎると戻すのが大変です。

ステップドリルを使うときは、目的の段で止める意識が大事です。目印を見ながら、ゆっくり確認しながら進めた方が安心です。

薄い鉄板や樹脂に配線用の穴を開けたいとき、ボルト穴を少し広げたいとき、バリを軽く取るように使いたいときなどには、ステップドリルはかなり便利な道具です。

樹脂やプラスチックは割れと熱に注意する

樹脂やプラスチックに穴を開けるときは、木材や金属とはまた違った注意が必要です。

一見柔らかそうに見えるので簡単そうなんですが、意外と割れます。特に古くなったプラスチックや、薄い樹脂パーツは、力を入れすぎるとパキッといくことがあります。

さらに、回転が速すぎると摩擦熱で溶けることがあります。穴を開けているつもりが、穴の周りが溶けて盛り上がったり、ビットに樹脂がまとわりついたりします。

樹脂に穴を開けるときは、低めの回転で、押しすぎず、少しずつ削るように進めるのが安心です。薄い板なら、裏に当て板をしておくと割れや欠けを防ぎやすくなります。

ビットは鉄工用のツイストビットでも開けられることがありますが、食いつきが強すぎると割れやすい場合があります。穴をきれいに仕上げたいなら、最初は細いビットで下穴を開けて、必要に応じて少しずつ広げる方が無難です。

樹脂やプラスチックは、柔らかいから雑でいい、ではなく、柔らかいからこそ慎重に扱った方がいい素材です。

コンクリートには専用ビットと対応したドリルが必要

コンクリート、レンガ、ブロック、モルタルなどに穴を開ける場合は、普通の木工用や金属用ビットではかなり厳しいです。

こうした硬い素材には、コンクリート用のドリルビットを使います。先端に超硬チップが付いているものが多く、硬い素材を削るための形になっています。

ただし、ビットだけをコンクリート用にすればいいわけではありません。

コンクリートに穴を開けるには、振動ドリルやハンマードリルなど、打撃を加えながら穴を開けられる工具が必要になることがあります。普通の電動ドリルで無理に押し付けても、なかなか進まなかったり、ビットが傷んだり、本体に負担がかかったりします。

DIYでよくあるのは、外壁やブロック塀に何かを取り付けたい場合です。棚受け、フック、配線固定、屋外パーツなどですね。

このときに普通のビットで挑むと、まったく歯が立たなくて、「あれ、工具が壊れてる?」みたいな気持ちになります。でも壊れているのは工具ではなく、選び方の方だったりします。いや、言い方がきついですね。工具は悪くない。こっちが相手を間違えただけです。

コンクリート系の素材は、専用ビットと対応工具を使うのが基本です。

そして穴を開けた後は、アンカーを使うのか、プラグを使うのかなど、取り付け方法もセットで考える必要があります。

木材や金属とは別物として考えた方が安全です。

ドリルビットの主な種類と使いどころ

ビットの種類主な用途向いている素材初心者向けの使いやすさ
ツイストドリル一般的な穴あけ木材、金属、樹脂使いやすい
木工用ドリル木材への穴あけ木材、合板、MDF使いやすい
下穴錐ビス打ち前の下穴木材かなり使いやすい
ステップドリル薄板の穴あけ、穴広げ薄い鉄板、アルミ、樹脂用途が合えば便利
ホールソー大きな丸穴の加工木材、金属、樹脂、石膏ボードなど少し注意が必要
コンクリート用ビットコンクリートやレンガへの穴あけコンクリート、レンガ、ブロック対応工具が必要

ツイストドリルは一番よく見る基本のビット

ドリルビットと聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのがツイストドリルだと思います。

らせん状に溝が入っていて、先端で素材を削りながら、削りカスを外へ逃がしていく形になっています。ホームセンターやAmazonでもよく見かける、いわゆる定番のドリルビットですね。

木材、金属、樹脂など、用途に合ったものを選べば幅広く使えます。特にHSSのツイストドリルセットは、DIYを始めたばかりの人でも持っておくと便利です。

ただし、ツイストドリルなら何でも同じ、というわけではありません。

見た目は似ていても、木工向き、鉄工向き、ステンレス向きなどがあります。安いセット品でも軽いDIYなら使えますが、金属に穴を開ける場合は、切れ味や耐久性の差がけっこう出ます。

切れないビットを使うと、穴が開かないだけでなく、余計な力を入れてしまいます。すると、ビットが焼ける、折れる、素材が動く、手元が危ない、という流れになりやすいです。

「ドリルが悪いのか?」と思ったら、実はビットが全然切れていなかった、ということもあります。

ツイストドリルは基本のビットですが、基本だからこそ、素材に合ったものを選ぶことが大事です。

木工用ドリルはズレにくく、きれいに開けやすい

木材に穴を開けるなら、木工用ドリルがあるとかなり安心です。

木工用のドリルビットには、先端に中心を決めるための突起が付いているものがあります。この突起があることで、狙った位置に食いつきやすく、穴の開け始めでズレにくくなります。

木材は金属より柔らかいので、何となく簡単そうに感じます。でも実際には、木目に引っ張られたり、端の方で割れたり、穴の出口がバリバリになったりすることがあります。

特に、見える場所に穴を開けるときは、仕上がりが気になりますよね。

棚板、作業台、見せる収納、木製の小物などは、穴の周りが汚いと一気に「やっちまった感」が出ます。せっかく寸法を測って、板を切って、よしよし良い感じだと思っていたのに、最後の穴で台無しになる。あれはもう、DIY界のどんでん返しです。

木工用ドリルを使うと、位置決めがしやすく、穴の入口も比較的きれいにしやすいです。

また、ビスを打つ前の下穴用としても便利です。細めの下穴を開けておけば、木材の割れを防ぎやすくなります。

木材に穴を開ける作業が多い人は、鉄工用のビットだけで済ませず、木工用も持っておくと作業がかなり楽になります。

下穴錐はビス打ち前の地味な名脇役

下穴錐は、ビスを打つ前に細い下穴を開けるためのビットです。

名前の通り、主役というよりは準備のための道具です。でも、この準備がけっこう大事なんですよね。

木材にいきなりビスを打つと、木が割れることがあります。特に端に近い場所、細い木材、硬い木材、太めのビスを使う場合は、下穴なしだとパキッといきやすいです。

下穴錐で先に穴を開けておくと、ビスが入りやすくなり、木材への負担も減ります。ビスがまっすぐ入りやすくなるので、仕上がりも安定します。

DIY初心者の頃は、下穴を面倒に感じるかもしれません。

「このくらい、そのままビス打てるでしょ」

そう思って打った瞬間、木が割れる。
そして静かに空を見上げる。

あります。非常にあります。

下穴錐は派手な工具ではありませんが、失敗を減らすという意味ではかなり頼れる存在です。

特に木材DIYをするなら、持っておいて損はないビットです。

木材にビスを打つ作業が多いなら、下穴錐はかなり便利です。木割れを防ぎやすくなるだけでなく、ビスもまっすぐ入りやすくなるので、初心者ほど持っておくと安心です。

ステップドリルは薄板の穴あけや穴広げに便利

ステップドリルは、段々になった形のビットです。見た目がたけのこに似ているので、「たけのこドリル」と呼ばれることもあります。

ひとつのビットで複数サイズの穴を開けられるのが特徴で、薄い鉄板、アルミ板、樹脂板などに使いやすいです。

普通のドリルビットで穴を少しずつ広げようとすると、何本もビットを交換する必要があります。でもステップドリルなら、段に合わせて穴径を広げていけるので、作業がスムーズです。

たとえば、薄い金属板に配線を通す穴を開けたいときや、既存の穴を少し大きくしたいときに便利です。

ただ、ステップドリルは便利な反面、注意点もあります。

目的のサイズで止めないと、穴が大きくなりすぎます。段を一つ越えたら、もう戻れません。まるでラーメンの替え玉を頼みすぎた時のように、「あ、やりすぎた」と思っても後戻りできません。

また、厚い金属や深い穴あけには向きません。あくまで薄板や穴広げに便利なビットとして考えた方がいいです。

ステップドリルは、使いどころがハマるとかなり便利です。鉄板や樹脂を扱う人なら、ひとつ持っておくと作業の幅が広がります。

薄い鉄板や樹脂板に穴を開けるなら、ステップドリルも候補になります。ひとつで複数サイズに対応できるので、穴を少しずつ広げたい作業ではかなり便利です。

ホールソーは大きな穴を開けたいときに使う

ホールソーは、大きな丸穴を開けるためのビットです。

普通のドリルビットでは開けにくい大きな穴を、円形にくり抜くようにして開けることができます。木材、金属、樹脂、石膏ボードなど、素材に合わせたホールソーがあります。

たとえば、配線を通す穴、換気口、スピーカー取り付け穴、机のケーブル穴など、大きめの丸穴を開けたいときに使います。

中心に細いドリルが付いていて、そこをガイドにしながら外側の刃で円を切っていく構造のものが多いです。

ただし、ホールソーは普通のドリルビットより負荷が大きいです。回転が速すぎたり、押し込みすぎたりすると、引っかかって危ないことがあります。素材をしっかり固定して、ゆっくり慎重に進めることが大事です。

特に大きめの穴を開けるときは、工具を両手でしっかり持った方が安心です。片手で気楽にやると、引っかかった瞬間に工具に持っていかれます。あれは本当に「道具に仕事を奪われる」感じです。

ホールソーは便利ですが、使うときは固定と回転数に注意したいビットです。

コンクリート用ビットは普通のビットとは別物

コンクリート用ビットは、コンクリートやレンガ、ブロック、モルタルなどに穴を開けるためのビットです。

木工用や鉄工用のビットとは先端の作りが違います。多くの場合、先端に硬いチップが付いていて、振動や打撃を使いながら硬い素材を砕くように穴を開けていきます。

ここで大事なのは、コンクリート用ビットは、対応した工具とセットで考える必要があるということです。

普通の電動ドリルにコンクリート用ビットを付けても、軽いモルタル程度なら少し進むことはあるかもしれませんが、本格的なコンクリートにはかなり厳しいです。振動ドリルやハンマードリルなど、打撃に対応した工具が必要になる場面が多いです。

コンクリート相手に普通のビットで挑むのは、竹刀で岩を削ろうとするようなものです。気合いではどうにもならない世界があります。

屋外DIYやガレージ作業で、ブロック塀や土間、外壁などに何かを取り付けたい場合は、ビットだけでなく工具本体も確認しておきたいところです。

コンクリート系は、木材や金属とは完全に別ジャンルとして考えた方が安全です。

初心者がやりがちな失敗

よくある失敗起きやすい原因対策
穴の位置がズレるポンチを打っていない、素材が固定されていないポンチでくぼみを作り、万力やクランプで固定する
ドリルビットが折れる押しすぎ、斜めに力がかかっている、固定が甘い素材を固定し、細い下穴からゆっくり進める
ビットの先端が焼ける高回転、押しすぎ、潤滑不足低めの回転で作業し、金属には必要に応じて潤滑油を使う
木材が割れる下穴なしでビスを打っている、端に近い場所に穴を開けている細めの下穴を開け、端から少し余裕を取る
樹脂が割れる・溶ける回転が速い、押しすぎている低速でゆっくり進め、必要なら当て板を使う

インパクトドライバーで何でも穴あけしようとする

DIYを始めたばかりの頃は、インパクトドライバーがあると「これでだいたい何でもいけるでしょ」と思いがちです。

実際、インパクトドライバーはかなり便利です。ビス締めは速いし、パワーもあるし、六角軸のドリルビットを付ければ穴あけもできます。だから、ちょっとした木材の下穴くらいなら、インパクトで済ませることも多いと思います。

ただ、金属や薄い板にきれいな穴を開けたい場合は、インパクトドライバーが向かない場面もあります。

インパクトドライバーは、負荷がかかると打撃が入る工具です。ネジを締め込むには頼もしいんですが、穴あけではその打撃が邪魔になることがあります。ビットがブレたり、穴の入口が荒れたり、回転のコントロールがしにくかったりするんですね。

特に鉄板に穴を開けるときは、インパクトだと「ガガガッ」と行きすぎて、穴が汚くなることがあります。

穴を開けるだけならできる。
でも、きれいに開けるなら別。

ここは分けて考えた方がいいです。

電動ドリルやドリルドライバーは、回転が比較的安定しているので、穴あけには向いています。金属や樹脂など、慎重に削りたい素材では、インパクトより扱いやすい場面が多いです。

インパクトは悪者ではありません。むしろ頼れる相棒です。

ただ、穴あけに関しては「何でもインパクトでいい」と考えると、少し失敗しやすくなります。ネジ締めはインパクト、きれいな穴あけはドリル。そう分けて考えると、作業の精度は上がります。

いきなり太いビットで穴を開けようとする

もうひとつ多い失敗が、いきなり目的の太さのビットで穴を開けようとすることです。

たとえば、6mmのボルトを通したいから、最初から6mmのビットで開ける。木材ならそれでいける場面もありますが、金属や硬い素材では失敗しやすいです。

いきなり太いビットを当てると、先端が食いつきにくく、位置がズレやすくなります。特に金属は表面が硬くて滑りやすいので、狙った場所からビットが逃げることがあります。

そして、逃げたビットはだいたい余計な傷を残します。こっちは穴を開けたいだけなのに、なぜか周辺に謎の引っかき傷が増えていく。DIYあるあるです。

金属に穴を開けるときは、まずポンチでくぼみを作り、細いビットで下穴を開けてから、少しずつ広げる方が安全です。

最終的に6mmの穴が欲しいなら、最初は2mmや3mmくらいから始めて、次に4mm、最後に6mmという感じです。素材や厚みによって変わりますが、段階を踏むだけでかなり作業しやすくなります。

これは木材でも役に立ちます。特に硬い木や端に近い場所では、いきなり太い穴を開けるより、下穴を開けてから作業した方が割れにくくなります。

穴あけは、一発勝負に見えて、実は段取りの作業です。

いきなり本番に行くより、細い穴から育てるように広げた方が、きれいに仕上がりやすいです。穴も植物も、急に大きくしようとすると無理が出ます。たぶん。

ポンチを打たずに金属に穴を開ける

金属に穴を開けるとき、ポンチを打たずにそのままドリルを当てると、かなりズレやすいです。

ポンチとは、穴を開けたい位置に小さなくぼみを付けるための道具です。金槌で軽く叩いて、ビットの先端が逃げないようにするための目印を作ります。

これをやるかやらないかで、穴あけのしやすさがかなり変わります。

木材なら、ビットの先端が少し食いついてくれることもあります。でも金属は表面が硬くて滑りやすいので、ドリルビットを当てた瞬間にツルッと逃げることがあります。

しかも、金属の場合は一度ズレると修正が面倒です。穴の位置が少しズレただけで、ボルトが通らなかったり、ステーの位置が合わなかったりします。

「まあこのくらい大丈夫だろう」と思って進めると、最後に取り付ける段階で合わない。

そこで初めて、さっきの1mmがこんなに重いのかと知るわけです。1mm、普段は小さいくせに、DIYでは急に偉そうになります。

金属に穴を開けるときは、面倒でもポンチを打つ。

これだけで、ビットの食いつきがよくなり、穴のズレを防ぎやすくなります。

特にバイクのステーや金具のように、取り付け位置が大事なものは、ポンチを省かない方が安心です。

素材を固定せずに手で押さえて作業する

初心者のうちは、つい素材を手で押さえて穴を開けようとしがちです。

小さな板や薄い金属板だと、「このくらい手で押さえれば大丈夫」と思ってしまうんですよね。

でも、これはかなり危ないです。

ドリルビットが素材に食い込んだ瞬間、素材が一緒に回ろうとすることがあります。特に薄い金属板や小さな部品は、急に持っていかれることがあります。

手で押さえていると、素材が動いて穴がズレるだけでなく、手をケガする可能性もあります。ビットが折れる原因にもなります。

私も最初は、万力を使わずに何とかしようとしていました。でも、実際に万力で固定してみると、作業のしやすさが全然違いました。

素材が動かないだけで、ドリルに集中できます。位置もズレにくいし、変な力も入りにくい。穴あけが急に「戦い」から「作業」になります。

クランプでも万力でもいいので、穴を開ける素材はしっかり固定した方が安心です。

特に金属、樹脂、小さな木片、丸い素材などは、手で押さえるより固定具を使った方が安全です。

手は工具ではありません。

いや、便利ですけどね。だいたい何でも持てるし、押さえられるし。でも、ドリル作業の固定具として使うには、ちょっと大事すぎます。

押しすぎてビットを折る・焼く

穴がなかなか開かないと、つい力を入れたくなります。

「もっと押せば入るだろう」

そう思ってグッと押し込む。でも、これがビットを折ったり、焼いたりする原因になります。

ドリルビットは、力で無理やり穴を開けるというより、回転する刃で素材を少しずつ削っていく道具です。押し付ける力が強すぎると、刃先に負担がかかります。

特に細いビットは、横方向の力に弱いです。少し斜めに押しただけでも折れることがあります。

金属の場合は、押しすぎと高回転が重なると摩擦熱が増えます。ビットの先端が熱を持ち、焼けて切れ味が落ちます。切れ味が落ちると、さらに穴が開きにくくなり、もっと押したくなる。こうなると悪循環です。

穴が開かないときは、力を足す前に一度止まった方がいいです。

ビットは素材に合っているか。
回転数は速すぎないか。
素材は固定されているか。
下穴は開けているか。
刃先は切れる状態か。

このあたりを確認した方が、結果的に早いです。

力任せの穴あけは、だいたい道具か素材のどちらかが負けます。そして、たまに自分の心も負けます。

ビットが折れた瞬間の「あー……」は、なかなか深いです。

だからこそ、穴あけは焦らず、削れている感覚を見ながら進めるのが大事です。

実体験|鉄板に穴を開けようとしてドリルを折った話

最初は「ポンチして下穴を開ければ大丈夫」と思っていた

先日、バイクのウインカーステーを自作するために、鉄板へ穴を開ける作業をしました。

鉄板を切り出して、穴の位置を決めて、ポンチで印を付けて、そこからドリルで穴を開ける。流れだけ聞くと、そこまで難しくなさそうに感じますよね。

私も最初はそう思っていました。

「最初にポンチを打って、3mmくらいのドリルで下穴を開けて、そこから広げればいけるだろう」

頭の中では、かなり段取りよく進んでいました。

ところが実際にやってみると、これがなかなか思うようにいきません。

ポンチを打ったつもりでも、くぼみが浅いとビットの先端が微妙に逃げます。鉄板は木材と違って表面が硬いので、最初の食いつきが悪いんですよね。

しかも、細いドリルビットは思った以上に繊細です。少しでも斜めに力がかかったり、素材が動いたりすると、あっさり折れます。

実際、私はこの作業で3mmくらいのドリルビットを何本かダメにしました。

ポキッと折れた瞬間の、あの嫌な感じ。

「え?今ので折れるの?」

そんな気持ちになります。

こっちは鉄板に穴を開けたいだけなのに、なぜかドリルビットの在庫を減らしている。穴あけ作業のはずが、気づけばビット供養祭みたいになっていました。

固定が甘いと、穴あけは急に難しくなる

失敗した原因のひとつは、鉄板の固定が甘かったことです。

最初のうちは、手で押さえたり、適当に支えたりしながら穴を開けようとしていました。今思うと、かなり危ない作業です。

鉄板が少しでも動くと、ビットに変な力がかかります。特に細いビットは横方向の力に弱いので、素材がズレた瞬間に折れやすくなります。

それに、固定が甘いと穴の位置もズレます。

ドリルをまっすぐ当てているつもりでも、素材がわずかに動く。するとビットが逃げる。さらに押し直す。穴が楕円っぽくなる。気持ちも楕円っぽくなる。

このあたりでようやく、「これは手で押さえてどうにかする作業じゃないな」と気づきました。

そこで万力を使って鉄板をしっかり固定してみたんです。

すると、作業のしやすさが全然違いました。

鉄板が動かないだけで、ドリルの角度に集中できます。ビットの先端がポンチのくぼみに入りやすくなり、余計な力も入りにくくなります。

今まで素材との取っ組み合いだった作業が、ちゃんと穴あけ作業になった感じです。

この時、万力の大事さをかなり実感しました。

ドリルビット選びも大事ですが、穴を開ける素材を固定することも同じくらい大事です。特に金属作業では、固定が甘いとビットにも素材にも自分にも負担がかかります。

インパクトより電動ドリルの方が穴あけしやすかった

この作業では、最初にインパクトドライバーも使いました。

普段からビス打ちで使い慣れているので、ついそのまま穴あけにも使いたくなるんですよね。六角軸のドリルビットなら普通に付けられますし、「これでいけるでしょ」と思ってしまいます。

でも、鉄板にきれいな穴を開けるには、インパクトは少し扱いにくく感じました。

トリガーの加減が難しくて、回転が安定しにくい。負荷がかかると打撃が入るので、ビットが暴れる感じもあります。穴を開けているというより、鉄板にケンカを売っているような感覚です。

そこで電動ドリルに切り替えてみました。

すると、回転が安定していて、かなり作業しやすくなりました。低めの回転でじわっと当てられるので、ポンチのくぼみにビットを合わせやすく、穴もコントロールしやすいです。

もちろん、インパクトでも穴あけができないわけではありません。

木材の下穴や、多少ラフでもいい作業なら便利です。でも、金属にきれいな穴を開けたいときは、電動ドリルやドリルドライバーの方が向いている場面が多いと思います。

この時にあらためて感じたのは、道具は「付くかどうか」ではなく、「その作業に向いているか」で選んだ方がいいということです。

インパクトにドリルビットが付く。
だから穴は開けられる。
でも、きれいに開けやすいかは別。

この違いは、実際に作業してみるとかなり大きいです。

小さい穴から少しずつ広げると失敗しにくい

鉄板に穴を開けるとき、最初から目的のサイズを狙うより、小さい穴から少しずつ広げた方が作業しやすいです。

今回も、最終的にはボルトを通すための穴が必要でした。でも、いきなり太いビットで穴を開けようとすると、先端が食いつきにくく、ズレやすくなります。

そこで、まず細いビットで下穴を開けてから、少しずつ太いビットに変えて穴を広げていきました。

このやり方の方が、ビットへの負担も減りますし、穴の位置も安定しやすいです。

ただし、細いビットほど折れやすいので、ここでも固定と押し加減が大事になります。細いから簡単、ではありません。むしろ細いから怖いです。

力を入れすぎない。
斜めに押さない。
素材をしっかり固定する。
回転を急に上げすぎない。

これを意識するだけで、かなり違いました。

穴が少しずつ広がっていくと、なんだか作業が上達したような気持ちになります。実際には、上達というより「ちゃんと段取りを踏んだだけ」なんですが、その段取りが大事なんですよね。

穴あけは、勢いではなく準備。

今回の作業で、これはかなり身にしみました。

穴あけはドリルビットだけでなく、段取りで決まる

今回の鉄板穴あけで感じたのは、ドリルビットの種類だけ知っていても、実際の作業ではまだ足りないということです。

もちろん、素材に合ったビットを選ぶことは大事です。

でもそれと同じくらい、ポンチをしっかり打つこと、素材を固定すること、細い下穴から広げること、回転数を抑えること、押しすぎないことが大事でした。

どれかひとつでも雑になると、穴がズレたり、ビットが折れたり、仕上がりが汚くなったりします。

私の場合、最初は「ドリルで穴を開けるだけ」と思っていました。

でも実際には、穴あけはかなり段取りの作業でした。

穴を開ける前に、どこへ開けるかを決める。
ポンチで逃げないようにする。
素材を固定する。
細いビットで下穴を開ける。
必要なサイズまで少しずつ広げる。
最後にバリを取る。

ここまでやって、ようやく「ちゃんと穴が開いた」と言えるんだと思います。

そして、この流れを一度覚えると、次からの作業がかなり楽になります。

ドリルビット選びは大事です。

でも、ビットだけに頼るのではなく、作業前の準備と使い方まで含めて考えると、DIYの穴あけはかなり失敗しにくくなります。

最初に揃えるならどんなドリルビットがいい?

まずはHSSの鉄工用ビットセットがあると便利

DIY初心者が最初に揃えるなら、まずはHSSの鉄工用ドリルビットセットがあると便利です。

HSSは高速度鋼のことで、一般的な金属用ドリルビットによく使われている材質です。鉄、アルミ、薄い金属板などに使いやすく、DIY用途なら出番も多いと思います。

「鉄工用」と聞くと、金属にしか使えないように感じるかもしれませんが、木材や樹脂に使える場面もあります。もちろん、きれいに木材へ穴を開けたいなら木工用ビットの方が向いていますが、とりあえずいろいろな素材に対応しやすいという意味では、HSSのセットは持っておくと安心です。

サイズは、1.5mmから10mmくらいまで入っているセットが使いやすいと思います。

細い下穴を開けたいとき、ボルトを通す穴を開けたいとき、少しずつ穴を広げたいときなど、複数サイズがあると対応しやすくなります。

ただし、安すぎるセットは切れ味や耐久性に差が出ることがあります。特に金属へ穴を開ける場合、切れないビットは本当に作業しにくいです。

穴が開かない。
だから押す。
さらに開かない。
もっと押す。
ビットが焼ける。
心も焼ける。

こうなると、なかなかつらいです。

最初から高級品を揃える必要はありませんが、金属作業もする予定があるなら、あまりに安いものだけで済ませない方が安心です。

木材DIYが多いなら木工用ビットも持っておきたい

棚作り、作業台作り、収納づくりなど、木材を使うDIYが多いなら、木工用ドリルビットも持っておきたいところです。

鉄工用ビットでも木に穴は開けられますが、木工用ビットの方が位置決めしやすく、穴の入口もきれいに仕上げやすいです。

特に先端にセンターポイントが付いているタイプは、狙った位置に食いつきやすいので、穴の開け始めでズレにくくなります。

木材DIYでは、穴を開ける作業そのものよりも、その後の仕上がりが大事になることがあります。

ビスを打ったら木が割れた。
穴の周りがささくれた。
見える場所なのに穴が汚くなった。
ビスが斜めに入った。

こういう小さな失敗が積み重なると、完成したものを見たときに「ああ、ここな……」と毎回そこだけ目に入るようになります。人間、失敗した場所だけやたら記憶力がいいんですよね。

木工用ビットで下穴を開けておくと、ビスも入りやすくなり、木材の割れも防ぎやすくなります。

木材をよく扱うなら、鉄工用とは別に木工用のセットを持っておくと作業がかなり楽になります。

鉄板や樹脂を扱うならステップドリルも候補

薄い鉄板、アルミ板、樹脂板などを扱うなら、ステップドリルも候補に入ります。

ステップドリルは、段付きの形をしたビットで、ひとつで複数サイズの穴を開けたり、既存の穴を広げたりできます。

特に、薄板に穴を開ける作業ではかなり便利です。

普通のドリルビットで大きめの穴を開けようとすると、ビットが引っかかったり、穴の周りが荒れたりすることがあります。ステップドリルなら、段階的に穴を広げられるので、薄板との相性がいい場面があります。

バイクのステー作りや、樹脂パネルの加工、配線を通す穴開けなどでは、持っていると作業の幅が広がります。

ただし、最初から必須というわけではありません。

まずはHSSのドリルビットセットを揃えて、木材をよく扱うなら木工用ビットを追加。そのうえで、薄い金属板や樹脂板を加工する機会が増えてきたら、ステップドリルを足すくらいでいいと思います。

工具は、最初から全部そろえようとするとキリがありません。

しかも、そろえた瞬間は満足するんですが、使わない工具が増えてくると、今度は工具箱が地層みたいになります。上の方だけ最近の工具で、下の方に「いつ買ったんだこれ」という謎のビットが眠るやつです。

必要になった作業に合わせて、少しずつ足していくのが一番現実的です。

コンクリート作業をするならビットだけでなく工具本体も確認する

コンクリートやブロック、レンガに穴を開ける予定があるなら、コンクリート用ビットが必要です。

ただし、ここで注意したいのは、ビットだけ買っても作業できるとは限らないことです。

コンクリート系の素材は硬いので、普通の電動ドリルではなかなか穴が開かないことがあります。振動ドリルやハンマードリルなど、打撃に対応した工具が必要になる場面も多いです。

つまり、コンクリート作業では、

コンクリート用ビット
対応した電動工具
アンカーやプラグなどの固定部材

このあたりをセットで考える必要があります。

木材や金属のように、ビットだけ変えれば何とかなる、という感覚でいくと失敗しやすいです。

DIYでブロック塀にフックを付けたい、外壁に何かを固定したい、土間コンクリートに穴を開けたい、という場合は、作業の難易度も安全面も少し上がります。

無理に手持ちの工具でやろうとせず、工具本体が対応しているかを確認してから作業した方が安心です。

コンクリートは、気合いではあまり動いてくれません。むしろ気合いで押すほど、こちらの腕と工具が先に負けます。

最初から高級品でそろえなくてもいい

ドリルビットは、上を見ればかなり高いものもあります。

プロ向けの高耐久ビット、ステンレス用、コバルト入り、超硬、メーカー品のセットなど、調べ始めるとどんどん種類が出てきます。

でも、DIY初心者が最初から全部を高級品でそろえる必要はないと思います。

まずは、自分がよく使う素材に合わせて、必要なものから揃えていくのが現実的です。

木材中心なら、木工用と下穴用。
金属も少し扱うなら、HSSの鉄工用セット。
薄板や樹脂も加工するなら、ステップドリル。
コンクリートに穴を開けるなら、専用ビットと対応工具。

こんな感じで、作業内容に合わせて少しずつ足していけば十分です。

大事なのは、「何となくセットでたくさん入っているから買う」ではなく、「自分が何に穴を開けたいのか」を考えて選ぶことです。

たくさん入っているセットは安心感がありますが、実際によく使うサイズは限られてくることも多いです。逆に、よく使う3mmや4mmだけ先にダメになることもあります。

そうなったら、使うサイズだけ買い足すのもありです。

ドリルビットは消耗品です。

切れ味が落ちたものを無理に使い続けるより、必要に応じて交換した方が作業は安全で楽になります。

最初は完璧なセットを目指さなくて大丈夫です。

失敗しながら、自分の作業に合うビットを少しずつ覚えていけば、それで十分だと思います。

まとめ:ドリルビットは「素材別」に選ぶと失敗しにくい

ドリルビットは、ただ穴を開けるための先端パーツではありますが、実際に使ってみると、思っている以上に作業の仕上がりを左右します。

木材に開けるのか、金属に開けるのか、樹脂に開けるのか、コンクリートに開けるのか。

同じ「穴あけ」でも、相手の素材が変われば、選ぶビットも、回転数も、押し加減も変わります。

DIY初心者のうちは、ついサイズだけを見てドリルビットを選びたくなります。もちろん穴の大きさは大事です。でも、それ以上に大事なのは、その素材に合ったビットを使っているかということです。

木材なら木工用ビットや下穴錐。
鉄板やアルミならHSSの鉄工用ビット。
薄い鉄板や樹脂ならステップドリル。
コンクリートなら専用ビットと対応した工具。

このように、素材ごとに考えるだけでも、穴がズレる、割れる、バリが出る、ビットが折れるといった失敗はかなり減らせます。

そして、今回あらためて大事だと感じたのが、ビット選びだけでなく段取りです。

金属に穴を開けるなら、ポンチを打つ。
いきなり太いビットで開けず、細い下穴から少しずつ広げる。
素材は手で押さえず、万力やクランプで固定する。
回転数を上げすぎず、押しすぎない。

このあたりを意識するだけで、作業のしやすさはかなり変わります。

私自身、鉄板に穴を開ける作業でドリルビットを何本か折りました。最初は「ドリルで穴を開けるだけ」と思っていましたが、実際にはそこまで単純ではありませんでした。

ポンチが浅ければズレる。
固定が甘ければビットに変な力がかかる。
インパクトで勢い任せにやると穴が汚くなる。
焦って押し込むと、ビットが折れる。

穴あけ作業って、地味に見えて、かなり性格が出る作業だと思います。

雑にやれば、雑な穴になる。
準備してやれば、ちゃんとした穴になる。

当たり前といえば当たり前なんですが、実際に失敗してみると、この当たり前が身にしみます。

最初から高級なビットを全部そろえる必要はありません。まずは自分がよく使う素材に合わせて、HSSの鉄工用ビットセット、木工用ビット、必要に応じてステップドリルあたりから少しずつ揃えていけば十分です。

大切なのは、「このビットで本当に合っているかな?」と作業前に一度考えること。

そのひと手間だけで、DIYの穴あけはかなりラクになります。

ドリルビットは小さな道具ですが、合っているものを選べるようになると、作業の失敗はかなり減ります。穴がきれいに開くと、それだけでDIYはちょっと上手くなった気がします。

いや、実際ちょっと上手くなっていると思います。

ビットを選び、素材を固定し、焦らず穴を開ける。

その積み重ねが、DIYの仕上がりをじわじわ良くしてくれるはずです。

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