DIYをしていると、「この金属、少しだけ切りたいんだけど、わざわざ金ノコを買う必要あるのかな?」と迷うことがあります。
家に普通のノコギリがあるなら、「これで金属も切れないの?」と思う人もいるでしょう。とくに金属を切る機会が今回だけなら、専用工具をひとつ増やすのは少しもったいなく感じますよね。100均やホームセンターには安い金ノコもありますが、「安いものでも十分なのか」「そもそも自分の作業に金ノコが必要なのか」が分からないまま買うのも避けたいところです。
結論からいうと、金ノコが必要かどうかは、切りたい材料の種類や厚さ、今後どのくらい使うかによって変わります。木工用の普通のノコギリと金ノコは、同じ「切る工具」でも想定している材料が違うため、手持ちのノコギリで無理に代用しない方がいい場面もあります。一方で、作業内容によっては高価な工具を用意する必要はなく、安価な金ノコや別の方法で十分なこともあります。
この記事では、普通のノコギリで金属を切れるのか、金ノコとの違い、どんな作業なら金ノコを買った方がいいのかをDIY初心者向けに整理します。「とりあえず工具を買う」のではなく、自分の作業なら本当に必要なのかを判断する材料として参考にしてみてください。
金ノコは本当に必要?まずは切りたいものから考えよう
金ノコという名前を聞くと、「金属を切るなら、とりあえず一本持っておいた方がいいのかな」と考えるかもしれません。しかし、DIYをするからといって金ノコが必ず必要になるわけではありません。まず考えたいのは、工具そのものではなく「何を切りたいのか」です。
ノコギリにはそれぞれ得意な材料があります。木材を切るためのノコギリ、金属を切るための金ノコ、樹脂や複数の材料に対応した製品などがあり、見た目が似ていても刃の作りや用途は同じではありません。そのため、「ノコギリを一本持っているから何でも切れる」と考えるより、これから行う作業に合った工具かどうかを確認した方が失敗しにくくなります。
木材しか切らないなら金ノコは必要ない
棚を作るために木材を切る、合板を小さくする、角材を必要な長さに切るといった木工DIYが中心なら、基本的には木工用のノコギリを使います。このような作業のためだけに金ノコを用意する必要はありません。
金ノコは名前のとおり、鉄やアルミなどの金属を切断するときに使われる工具です。木工用ノコギリとは刃の細かさや作りが異なり、それぞれ切りやすい材料に合わせて作られています。DIYを始めたからといって最初からさまざまな種類のノコギリを揃える必要はなく、自分が実際に加工する材料に合わせて必要なものだけ増やしていけば十分です。
「いつか使うかもしれない」という理由だけで金ノコを買っても、木工作業ばかりなら工具箱の中でほとんど使わない可能性もあります。まずは現在予定している作業を基準に考えてみましょう。
金属を切る予定があるなら金ノコが候補になる
一方で、金属製のパイプや棒、ボルト、薄い金属板などを切りたい場合は、金ノコが選択肢に入ってきます。DIYでは木材だけでなく、金具や金属パーツの長さを調整したくなる場面もあるため、そこで初めて「金ノコが必要かもしれない」と考えればよいでしょう。
ただし、金属を切るからといって必ず金ノコでなければならないわけではありません。切るものの形や厚さ、材質によっては別の工具が向いていることもあります。また、すでに金属を切断できる別の工具を持っているなら、新しく金ノコを買わなくても作業できる場合があります。
大切なのは「金属だから金ノコを買う」とすぐ決めるのではなく、「何を、どのくらい切るのか」まで考えることです。細い金属を一か所だけ切りたい人と、金属パイプを何本も切りたい人では、必要になる工具も変わってきます。
一度だけ使う場合は「買うかどうか」で迷って当然
金ノコを買うか特に迷いやすいのが、「今回一回だけ金属を切りたい」というケースです。今後も何度も使う予定があるなら専用工具を用意しやすいですが、一本のボルトを短くしたい、金属パーツを一か所だけ切りたいといった作業では、「このためだけに工具を買うのか」と考えてしまいます。
その場合は、使用頻度まで含めて判断して構いません。今後もDIYやバイク・自転車の整備などで金属を切る可能性があるなら、一本持っておけば再び使えるかもしれません。一方、本当に今回限りで、その後ほとんど使う見込みがないなら、できるだけ費用を抑えた金ノコを選んだり、手持ちの別工具で対応できないか確認したり、材料を購入する店で切断できないか調べたりする考え方もあります。
専用工具は、持っていれば便利だからという理由だけで増やす必要はありません。「その工具がなければ作業できないのか」「今後も使うのか」「買うことでどのくらい作業が楽になるのか」を考えると、自分にとって金ノコが本当に必要なのか判断しやすくなります。
普通のノコギリで金属は切れる?
家に木工用のノコギリがあると、「これで金属も切れないの?」と考える人は多いと思います。実際、ノコギリは刃を前後に動かして材料を削りながら切る工具なので、仕組みだけを見れば似ています。しかし、木工用ノコギリと金ノコでは、切ることを想定している材料が違います。
金属を切りたいからといって、手持ちのノコギリをとりあえず当ててみるのはおすすめしにくいです。切れないだけならまだしも、刃を傷めたり、作業中に引っかかったり、必要以上に力を入れて手元がぶれたりする可能性があります。
木工用ノコギリは基本的に木材を切るためのもの
一般的な木工用ノコギリは、木材を効率よく切れるように刃が作られています。木材は金属と比べると柔らかいため、比較的大きな刃で木の繊維を削りながら切り進めていきます。
一方、鉄やステンレスなどの金属は木材より硬く、同じ刃の形ではうまく削れません。そのため、木工用ノコギリを金属に使っても、思うように切れなかったり、刃先が傷んだりすることがあります。
「少しくらいならいけるのでは」と思うかもしれませんが、切れるかどうかだけで判断するのは少し危険です。仮に何とか切れたとしても、非常に時間がかかったり、刃が使い物にならなくなったりするなら、代用できたとは言いにくいでしょう。
手持ちの工具で済ませたい気持ちはよく分かりますが、木工用ノコギリを金属用として使うのは、基本的には用途違いと考えた方が分かりやすいです。
木材を切る普通の手ノコギリについて、種類や使いどころをもう少し知りたい場合はこちらの記事も参考になります。

金属に使うには刃の細かさや材質が合わないことがある
金ノコの刃を見ると、木工用ノコギリよりも刃が細かく並んでいるものが多くあります。これは、硬い金属を一気に大きく削るのではなく、細かく少しずつ削りながら切っていくためです。
木工用ノコギリのように刃が大きいものを金属に当てると、刃先が材料に引っかかりやすくなったり、思うように切り進められなかったりします。また、刃そのものも金属切断を想定したものではないため、摩耗や欠けにつながる可能性があります。
ここで重要なのは、「ノコギリなら何でも同じ」というわけではないことです。ドライバーにプラスとマイナスがあるように、ノコギリにも材料に合わせた違いがあります。
金属を切るなら金属用の刃、木材を切るなら木工用の刃というように、材料に合ったものを使った方が、結果的に少ない力で作業しやすくなります。
「万能ノコギリ」など金属対応の製品は別に考える
ただし、「普通のノコギリでは金属は切れない」と単純に言い切れるわけではありません。市販されているノコギリの中には、木材だけでなく金属やプラスチックなど複数の材料に対応した「万能ノコギリ」「多目的ノコギリ」と呼ばれる製品もあります。
こうした製品で、メーカーが金属切断に対応するとしているものであれば、金属を切れる場合があります。そのため、自宅にあるノコギリが何用なのか分からない場合は、刃や本体の表示、製品名などを確認してみるとよいでしょう。
逆に、「見た目がノコギリだから」という理由だけで金属に使うのは避けた方が安心です。木工用なのか、金属にも対応しているのかで判断は変わります。
今回だけ金属を少し切りたい人にとっては、すでに金属対応の万能ノコギリを持っているなら、新たに金ノコを買わずに済む可能性があります。一方、手持ちが明らかに木工用なら、無理に代用するよりも、金属用の工具を用意した方が作業しやすいでしょう。
金ノコと普通のノコギリは何が違う?
金ノコも普通のノコギリも、刃を前後に動かして材料を切るという点ではよく似ています。そのため、DIY初心者からすると「刃の形が少し違うだけでは?」と思うかもしれません。
しかし実際には、切る材料に合わせて刃の作りがかなり違います。木材を効率よく切るためのノコギリと、硬い金属を少しずつ削るための金ノコでは、得意な作業がまったく同じではありません。
この違いが分かると、「なぜ普通のノコギリで無理に金属を切らない方がいいのか」「自分には金ノコが必要なのか」も判断しやすくなります。
切る材料に合わせて刃が作られている
木工用のノコギリは、木の繊維を効率よく削って切り進められるように作られています。刃を見ると、一つひとつの山が比較的大きく、木くずを外へ出しながら切り進めやすい形になっています。
一方、金ノコは鉄やアルミなどの金属を切ることを想定しているため、木工用ノコギリよりも細かい刃が並んでいるものが一般的です。
金属は木材より硬いため、大きな刃で一気に削ろうとすると引っかかりやすくなります。そこで、細かい刃を何度も動かして、少しずつ金属を削るように切っていきます。
つまり、同じノコギリでも「何を削るための刃なのか」が違います。見た目だけで判断せず、切りたい材料に合った刃を選ぶことが大切です。
金ノコは細かい刃で金属を少しずつ削るように切る
金ノコを初めて使うと、木工用ノコギリのように一気に切り進む感覚とは少し違うと感じるかもしれません。
金属は硬いため、金ノコでは刃を何度も往復させながら、少しずつ溝を深くして切断していきます。そのため、ある程度時間がかかることもあります。
とくに太い金属棒や厚みのある材料では、数回動かしただけで切れるようなものではありません。逆に、細いボルトや薄い金属パイプなどであれば、手作業の金ノコでも十分対応できる場合があります。
実際に金ノコを使って金属を切る方法や、うまく切り進めるためのポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ここは、金ノコを買うか迷っている人にとって重要なポイントです。
「金ノコを買えば、どんな金属でも楽に切れる」というわけではありません。切る材料が厚かったり、何本も連続して切ったりするなら、手作業ではかなり大変になることがあります。
少量の金属加工なら金ノコ、切断量が多いなら電動工具も検討する、というように作業量まで含めて考えると選びやすくなります。
見た目が似ていても同じ用途ではない
工具には、見た目が似ていても用途が違うものが少なくありません。金ノコと木工用ノコギリもその一つです。
どちらも「材料を切る」という目的は同じですが、得意な材料が違います。木工用ノコギリを金属に使ったり、反対に金ノコで大きな木材を切ろうとしたりすれば、まったく作業できないとは限りませんが、効率はかなり悪くなる可能性があります。
そのため、「すでにノコギリを一本持っているから、新しいものはいらない」と考える前に、そのノコギリが何を切るためのものなのかを確認してみましょう。
木工用しか持っておらず、これから金属を切りたいのであれば、金ノコを追加する意味はあります。一方ですでに金属対応のノコギリや別の金属切断工具を持っているなら、わざわざ金ノコを増やさなくてもよい場合があります。
工具の数を増やすことよりも、「今やりたい作業に合うものを持っているか」で考える方が、無駄な買い物を減らしやすくなります。
こんな作業なら金ノコを買った方がいい
金ノコは、DIYをする人なら必ず持っておくべき工具というわけではありません。ただし、これから金属を切る予定があり、手持ちの工具では対応しにくいのであれば、一本用意しておく価値はあります。
特に金ノコは、電動工具を買うほどではないけれど、金属を手作業で切りたいという場面で使いやすい工具です。必要かどうか迷ったときは、「金属を切るか」「今後も使いそうか」「手持ち工具で無理をすることにならないか」の3点から考えてみましょう。
金属パイプや金属棒などを切りたい
金属製のパイプや棒、ボルト、金具などを必要な長さに切りたい場合は、金ノコがあると対応しやすくなります。
DIYでは、購入した材料をそのまま使えるとは限りません。金属パイプが少し長い、ボルトを短くしたい、金具の一部だけ切り落としたいなど、数センチだけ調整したい場面もあります。
なお、折れた釘や錆びたボルトなど、切るものによっては金ノコではなくクリッパーを使う方法もあります。

こうした作業のためにディスクグラインダーやレシプロソーなどの電動工具を用意するのは、使用頻度によっては少し大げさに感じることもあるでしょう。その点、金ノコなら電源を必要とせず、材料をしっかり固定できる場所があれば比較的手軽に使えます。
ただし、金属なら何でも同じように切れるわけではありません。材料の材質や太さ、厚みによって切りやすさは変わります。細い金属棒や薄いパイプを一本切る作業と、太い鋼材を何本も切る作業では負担が大きく違うため、切断するものを見て判断する必要があります。
今後も金属加工をする可能性がある
「今回は一回だけだから」と思っていても、DIYを続けていると金属を切りたくなる場面が再び出てくることがあります。
棚や作業台に使う金具を加工したり、ボルトの長さを調整したり、金属パイプを使って何かを作ったりと、木工中心のDIYでも金属部品が関わることは珍しくありません。バイクや自転車、車などの整備をする人なら、さらに使う機会が増えることもあります。
そのため、今後もDIYを続ける予定があり、「また金属を切るかもしれない」と思うなら、金ノコを一本持っておく選択はしやすくなります。
逆に、今回の作業が本当に一度きりで、その後は金属加工をする予定がほとんどないのであれば、無理にしっかりした金ノコを購入する必要はありません。工具は使用頻度まで含めて選んだ方が、結果的に無駄が少なくなります。
手持ち工具では無理をしないと切れそうにない
金ノコを買うか迷っていると、「家にある工具で何とかならないかな」と考えたくなります。これは自然なことですが、代用品を使うために必要以上の力をかけたり、本来とは違う使い方をしたりするようなら、専用工具を使った方が安心です。
たとえば、木工用ノコギリを無理に金属へ押し当てる、ペンチやニッパーで切断できない太さの金属を何度もこじる、といった使い方をすると、工具を傷めたり、材料が急に外れて手元が滑ったりする可能性があります。
「代用できるか」と「無理をすれば何とかなるか」は別の話です。
手持ちの工具で安全に、無理なく作業できるのであれば代用品を使う方法もあります。しかし、「かなり力が必要そう」「工具が壊れそう」「刃が合っていない」と感じるなら、安価なものでも用途に合った金ノコを用意した方が、結果として作業しやすい場合があります。
金ノコを買う意味は、単に金属が切れることだけではありません。本来の用途に合った工具を使うことで、余計な力を減らし、手持ち工具を傷めにくくすることにもつながります。
金ノコを無理に買わなくてもいい場合
金属を切る予定があるからといって、必ず金ノコを買わなければならないわけではありません。とくに使用頻度が低い人や、今回だけ少し加工したい人なら、「買わずに済ませる方法はないか」と考えるのも十分ありです。
工具は持っていれば便利ですが、使わない工具が増えていくと保管場所も必要になります。DIY初心者のうちは、作業のたびに専用工具をすべて揃えるより、「本当に必要になったものだけ買い足す」という考え方でも問題ありません。
今回限りの作業で今後使う予定がない
たとえば、金属パイプを一本だけ短くしたい、ボルトを一本だけ切りたいという作業で、その後は金属加工をする予定がないのであれば、金ノコを買う必要性はそれほど高くありません。
もちろん、安価な金ノコを一本買って作業を済ませる方法もあります。ただ、「一回しか使わないのに工具を増やしたくない」という人なら、別の方法を探してもよいでしょう。
材料を購入する前なら、最初から必要な長さの商品を選ぶことで切断そのものを避けられる場合もあります。また、購入先によってはカットサービスに対応していることもあるため、自分で切ることだけが選択肢ではありません。
DIYというと何でも自分で加工したくなりますが、「切らなくても済む方法があるなら、それを選ぶ」というのも立派な判断です。
切る材料が金属ではない
「金ノコ」という名前から、普通のノコギリより幅広く使える工具だと思う人もいるかもしれません。しかし、木材を中心に切るのであれば、金ノコを選ぶ理由はあまりありません。
木材なら木工用ノコギリ、金属なら金ノコというように、それぞれの材料に向いた工具があります。金ノコでも木材をまったく切れないとは限りませんが、木工用ノコギリと比べると効率が悪く、切断に時間がかかることがあります。
今後のDIYも木工が中心で、金属を切る予定がほとんどないなら、金ノコは必要になった時点で購入しても遅くありません。
「DIYを始めるなら工具を一通り揃えなければならない」と考える必要はなく、自分が実際に行う作業に合わせて工具を選ぶ方が無駄を減らせます。
別の手持ち工具やカットサービスで済ませられる
すでに金属を切断できる工具を持っているなら、新たに金ノコを買う必要がない場合もあります。
たとえば、金属対応のレシプロソーやジグソー、ディスクグラインダーなどを持っていて、切りたい材料に対応できる刃や砥石を用意できるのであれば、それらで作業できることがあります。反対に、そうした電動工具を一切持っていない人が、金属を一本だけ切るために新しく電動工具を買う必要もありません。
また、ホームセンターや金属材料を扱う店舗では、商品や店舗によって切断サービスを利用できる場合があります。自宅で金属を固定する場所がない、切断音を出しにくい、切った後の金属粉を片付けるのが面倒という人なら、こうしたサービスを利用する方が楽なケースもあります。
大切なのは、「金属を切りたい=金ノコを買う」と一直線に考えないことです。すでに持っている工具、切断する回数、作業場所、購入先のサービスなどを一度確認してから決めれば、不要な工具を増やさずに済むこともあります。
安い金ノコや100均の金ノコでも大丈夫?
金ノコを買う必要がありそうだと分かっても、「それなら安いもので十分では?」と考える人は多いと思います。とくに一度か二度しか使わない予定なら、高価な工具を選ぶ必要性は感じにくいでしょう。
実際、切るものがそれほど大きくなく、使用回数も少ないのであれば、安価な金ノコから試すという考え方はあります。ただし、価格だけで決めるのではなく、切りたい材料や作業量に合っているかも確認しておきたいところです。
使用頻度が低ければ安価なものから試す選択もある
細い金属棒や薄いパイプなどを少し切るだけで、今後ほとんど使う予定がないなら、最初から高価な金ノコを買う必要はない場合があります。
100均やホームセンターなどで手に入る安価な金ノコでも、用途と材料が合っていれば作業できることがあります。「今回だけ切れればいい」「まずは金ノコがどんな工具なのか試してみたい」という人なら、こうした製品から始めるのも一つの方法です。
ただし、安いから必ずダメというわけでもなければ、高ければ必ず自分に合うというわけでもありません。金ノコでは、本体の持ちやすさや刃の張り具合、付属している刃などによっても作業のしやすさが変わります。
一回だけの軽い作業なら価格を優先し、今後も何度か使いそうなら少し扱いやすいものを選ぶ、といった考え方でもよいでしょう。
私が実際に使っていたのは、Amazonで販売されているこちらの金切りノコです。高価な専用品ではありませんが、DIYで金属を切る用途では十分使えていました。
替刃には山数の違いがあり、太い材料には粗め、薄い材料には細かめの刃が向いています。何を切るかに合わせて選ぶと作業しやすくなります。
本体価格だけでなく刃の交換ができるかも確認する
金ノコを選ぶときに見落としやすいのが、刃の交換です。
金ノコの刃は消耗品なので、使っているうちに切れ味が落ちたり、作業中に折れたりすることがあります。そのため、何度も使う予定があるなら、替刃を交換できるタイプかどうかを確認しておくと安心です。
本体が非常に安くても、刃が交換できず、切れ味が落ちたら本体ごと買い直すタイプでは、繰り返し使う人には向かないことがあります。一方、今回一回だけ使えれば十分という人なら、そこまで交換性を重視しなくてもよい場合があります。
また、替刃には長さや取り付け方法などの違いがあります。後から交換して使いたい場合は、一般的な替刃が使える製品かどうかを購入前に確認しておくと、長く使いやすくなります。
厚い材料や何本も切るなら作業性も考えたい
安価な金ノコでも、細い金属を一回切る程度なら十分役立つことがあります。しかし、厚みのある金属や太いパイプを切る、同じ材料を何本も切るとなると、工具の使いやすさも重要になります。
金ノコは手で何度も往復させて切るため、作業量が増えるほど握りやすさや刃の安定感の差を感じやすくなります。本体が持ちにくかったり、刃がうまく張れなかったりすると、長時間の作業では疲れやすくなることもあります。
また、何本も切断する予定なら、そもそも手作業の金ノコが適しているのかも考えた方がよいでしょう。数か所だけなら金ノコで十分でも、切断回数が多ければ電動工具を使った方が楽な場合があります。
「100均だから使えない」「高い金ノコを買えば安心」と単純に考えるのではなく、自分が何をどれくらい切るのかを基準に選ぶのが大切です。使用頻度が低く軽い作業なら安価なもの、今後も使うなら替刃や持ちやすさも含めて選ぶ、と考えると判断しやすくなります。
迷ったら「材料・厚さ・回数」で必要性を判断する
ここまで読んでも、「結局、自分は金ノコを買った方がいいのか分からない」と迷う人もいると思います。
そんなときは、難しく考えすぎずに「何を切るのか」「どのくらいの厚さや大きさなのか」「何回くらい使うのか」の3つで考えると判断しやすくなります。
金ノコが必要かどうかは、工具そのものの良し悪しよりも、これから行う作業との相性で決まります。金属を少し切るだけなのか、これから何度も金属加工をするのかでは、選ぶべき工具も変わってきます。
何を切るのか
まず確認したいのは、切りたい材料です。
木材を切るのであれば、基本的には木工用ノコギリを使います。鉄やアルミなどの金属を切りたいのであれば、金ノコや金属切断に対応した工具が候補になります。
また、「金属」とひとまとめにしても、ボルト、パイプ、金属棒、薄い板など形状はさまざまです。材料によっては金ノコが使いやすい場合もあれば、別の工具の方が向いている場合もあります。
そのため、「金属を切りたいから金ノコ」というところで止めず、「具体的に何を切りたいのか」まで考えるのがポイントです。
家にあるノコギリを使えるか迷っている場合も、まずそのノコギリが何の材料に対応しているのかを確認しましょう。木工用なら金属には向きませんが、金属対応と表示された多目的タイプなら、新しく金ノコを買わずに済むこともあります。
どのくらいの厚さ・大きさなのか
次に考えたいのが、材料の厚さや大きさです。
細いボルトや薄いパイプなどを一か所切る程度なら、手作業の金ノコでも対応しやすいでしょう。一方、太い金属棒や厚みのある材料になるほど、切断には時間も体力も必要になります。
「切れるかどうか」だけでなく、「現実的にその方法で作業できるか」まで考えることが大切です。
たとえば、金ノコで切断できる材料でも、何十分もかけて一本ずつ切るような作業なら、別の工具を使った方が効率的なことがあります。逆に、数分の作業のために高価な電動工具を購入するのも、使用頻度によってはもったいないでしょう。
金属を何度も切る予定があるなら、ディスクグラインダーなどの電動工具を使う方法もあります。どんな工具なのか分からない場合は、こちらの記事で基本から確認できます。

材料が大きくなるほど、しっかり固定できる作業環境も必要になります。工具だけでなく、「安全に固定して切れるか」という点も含めて判断すると失敗しにくくなります。
金属を固定するときに万力が必要なのか、クランプでも代用できるのか迷っている場合は、こちらの記事も参考にしてください。

今回だけなのか今後も使うのか
最後に考えたいのが、使用回数です。
今回一回だけ金属を切るのであれば、高価な金ノコを買う必要はない場合があります。安価な製品で済ませたり、カットサービスを利用したり、すでに持っている金属対応工具を使ったりする方法も考えられます。
一方で、これからDIYを続けていく中で金属加工をする可能性があるなら、替刃を交換できる金ノコを一本持っておくと便利です。ボルトを短くしたい、金具を加工したい、金属パイプを切りたいといった場面で、必要なときにすぐ使えるようになります。
判断の目安を簡単に整理すると、
木材中心なら金ノコは不要。金属を少しだけ切るなら安価な金ノコや別の方法も候補。金属を今後も何度か切るなら、替刃を交換できる金ノコを用意する。大量に切るなら電動工具も検討する。
このくらいの考え方で十分です。
最初から工具を完璧に揃える必要はありません。「今の作業に必要かどうか」を基準に選び、必要になった時点で買い足していく方が、使わない工具を増やさずに済みます。
まとめ
金ノコは、DIYをする人なら必ず持っておかなければならない工具ではありません。木材しか切らないのであれば木工用ノコギリで十分ですし、金属を切る予定がなければ無理に買う必要はありません。
一方で、鉄やアルミなどの金属を切りたい場合は、木工用の普通のノコギリで無理に代用するより、金属切断に対応した金ノコを使った方が作業しやすくなります。木工用ノコギリと金ノコでは刃の細かさや想定している材料が違うため、「ノコギリなら何でも同じ」と考えないことが大切です。
ただし、金属を一度だけ少し切りたい程度なら、高価な金ノコを用意する必要はない場合もあります。安価な金ノコを使う、すでに持っている金属対応工具を使う、カットサービスを利用するといった方法も選択肢になります。
迷ったときは、何を切るのか、どのくらいの厚さなのか、何回くらい使うのかの3つを基準に考えてみましょう。
細い金属を数回切る程度なら手作業の金ノコでも十分対応しやすいですが、太い材料や大量の切断では電動工具の方が向いていることもあります。反対に、今回限りの軽い作業なら、できるだけ費用をかけずに済ませる方法を選んでも問題ありません。
専用工具は、持っていること自体が目的ではありません。自分の作業に必要かどうかを考え、必要になったときに適した工具を選ぶ。それくらいの考え方でDIYの工具を揃えていけば、無駄な買い物も減らしやすくなります。




